第12章 小休憩
>むしろ良い(イタチ)
「さゆさん、そこに座ってください。」
「はい、なんでしょう」
いつも訓練をする森の中、草の上に正座をしているイタチくんが手のひらを上にして彼の向かいを指すので、その場所へ同じように、正座をした。
「昨日、カカシさんがさゆさんの家から出て行くのを見ました。」
「ああ、うん。」
材料買いに行ったらバッタリ会って、そのまま一緒に買い物をしてたらコロッケ屋のおじさんが「2人一緒にいるのは久々に見るなぁ!これ、仲良く食べな!」とオマケをしてくれた。
「そしたらまぁしょうがない、うちで食べますかってなるじゃない?」
そう言うと、付き合って1・2週間あまりの歳下の彼ははぁ〜と少し長めのため息をつく。
「ご、ごめん…」
「…本当にそう思ってます…?」
うな垂れた頭を少し起こし、上目遣いでこちらを見る彼の目は、言葉とはまた違って、「思ってないですよね?」と確信を持っていた。
「思ってるよ…?」
「(疑問系…)じゃあ問題です。俺は今何に怒っているでしょう。」
「………2人でご飯食べたこと…?」
「…大体はあってるけど…2人っきりなのに家に上げたことと、それを俺に言わなかったことです。」
60点。思ってたより良かったですね。
と少し睨まれながらも言われる。
「いや…ホント悪いかなとは思ってたよ?でも私とカカシさんの間柄だし、そもそも最近あんまり話してないからちょっとギクシャクしてたっていうかすぐ帰ったから良いかなって…」
はぁ〜〜〜。
二度目のため息を向かいの彼がつく。
…さっきよりも長いですね。