第11章 五里霧中
どうしたもんか。
思わずため息がでる。
あの後、本当に買い物をして今帰っているわけだがずっと頭の中は悶々としていた。
ライドウとさゆはあの後もずっと会話をしていたのだろうか。
カカシ上忍とさゆはどれくらい長い付き合いなんだろうか。
カカシ上忍はどこまでさゆの事を知っているのだろうか。
そして、俺の仮説は当たっているのだろうか。
2度目のため息。
下を見ると夕暮れが道を赤く染めている。
ふと横に目をやると丘へと続く小道があった。
「……たまには行ってみるか。」
里の一部を見下ろせる小さな丘。
昔、夕暮れが綺麗で二、三回行ったことがあるくらいだが、久々にその景色を見たくなって足を向けた。
まさかそこにさゆがいるなんて思いもしなかった。