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エイタニティ株式会社

第2章 指先の赤ペン


久々の混雑時の電車だ。
幸い女性専用車両のため痴漢に遭うことはない。
時計を見て、時間に余裕があることを確かめる。
駅出たらオロC飲んで元気ハツラツに頑張るぞと意気込む。
電車から降り階段を降りる手前の自販機で腰に手を当て、いかにも!な佇まいでオロCを飲むスーツ姿の人がいた。


(あの人もオロC族だ!)
(ヒゲ生えてる…営業職じゃないんだろうな)


なんて通り際に人間観察。
ティッシュ配りの癖が抜けない。

立ち並ぶビルの間を抜けて小道に入ると昨日の建物についた。
入り口にエイタニティ株式会社の文字。
すぅっと息を吸い込みふう〜っと吐いて深呼吸をする。
仕事を始める前にする私のルーティン。
息を吐き終え、ドアノブに手を伸ばした時勝手にドアノブが動いた。
ビクッとしたが誰かが出るだろうと思い後ろへ下がる。
中から現れたのは髪の毛がふわふわでスーツの下にスカイブルーのセーターを着た背が低めの男の人だった。

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