第6章 距離感
No Side
「いただきます」
夜ご飯。
声を揃えて、いただきます。
楽しくご飯を食べてるけど、
視線が刺さる。
金「練習中もピリピリしてたぞ。
京谷さんが、勝負挑んでもこれまで以上のタイムで走り終わってたし。」
える「どうしよう、金田一くん。」
金「謝ったほうがいいんじゃないか?」
える「そう、だよね。」
金「なんで、どっかいってたんだよ。」
える「うーん…」
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2人が話しているのをジーッと睨む1人。
及「怖いよ、岩ちゃん。2人がいちゃいちゃしてるからって怒んないでって。」
岩「うるせーよ、及川。」
バシッ!と気持ちいいほどの音のなる平手。
及「痛いっ!岩ちゃん酷い!」
痛みに嘆く及川を気にせずに2人を見据える。
岩(こんな、なんでイラついてんだよ。)
夕食を食べ終えて、皿を片付ける。
気持ちに同調した様に、ドアを少し乱雑に引く。
出て行く岩泉を追う様に
隣にいた及川も慌てて夕食を食べ終えて、
席を立つ。
流しに食器を置いてから、広間を出る前に
及「えるちゃん、ご馳走さま。美味しかったよー。
あ、それから金田一。どんまい☆」
と声をかけて、
金「俺なんかしたんですか!?」
と、叫ぶ声に、笑顔で返し岩泉の元へ向かった。
金「岩泉さん怒ってた理由って俺?」
その問いに首をかしげるえる。
金「明日も、怒ってたらどーしよ。」
える「が、がんばれ、金田一くん。」
みじかく返事をし、食べていたコロッケを口に運んだ。