第6章 距離感
える
金『岩泉さんが、探してたけど何かあったのか?』
何でもないよ、と返したけれど
内心そうではなかった。
金『クラスどこだって聞かれたから一応話しておいたけど…』
教室に来る??
そんなことしたら大変なんじゃないかっ?
岩泉さんが1年の階を歩くとなれば、
及川さんだって来るでしょ??
及川さん=お祭り騒ぎ
なのだ。
女生徒が廊下に溢れかえる。
そこに声でもかけられたら、何て考えると
怖すぎる。
だから、逃げ出したのだ。
仁花ちゃんを置いてってしまった事は、
後で謝ろう。
とりあえず、何処か人があまりいなくて、
岩泉さん達が現れても逃げれそうな場所は
何処かにないだろうか。
まだわかりきっていない校舎を歩き続けた。