第5章 王様ゲーム
える
次の王様は…?
及「あー!俺だっ!」
喜ぶ及川さんに岩泉さんは何か警告している。
及「じゃあ、8番は9番に最近恥ずかしかったこと暴露して」
岩「十分嫌なやつじゃねぇか!」
及「王様ゲームってこんなもんでしょ」
そんな会話の中、血の気が引いていく気がした。
まだ番号を見ていないから、少し怖かった。
…9
聞く側だ。
及「さ、早く出て出て。」
ウキウキとした表情に、
手を挙げる人はいなかった。
小さく
える「9、でした。」
ちょいちょいと、服の裾を引かれる感じがして、見ると矢巾さんだった。
私と目が合ったことを確認すると番号を見せた。
矢巾さんが、8だった。
岩「矢巾か。そんなのあるんか?」
一連のことを見ていた岩泉さんはそういった。
及「後でえるは教えてね?」
矢「いくら及川さんでもダメですよ!」
みんなの輪から少し外れる。
みんながこっちを見てる。
矢「耳、いいか?」
える「は、はい。」
息遣いが聞こえる。
吐息が耳にかかり、くすぐったい。
矢「俺な、女子の部屋入んの初めてだったんだよ。」
喋られると、持たない気がする。
える「私のでですか…?」
矢「あぁ、緊張した。」
いう事だけいうと、私から離れた。
矢「どうしたんだよ、それ。」
頬をつねられた。
どうやら赤くなっているようだ。
でも、誰もがなると思う。
あんな至近距離で話されたら、誰もがこうなるはずだ。
しかし、私のことを言う矢巾さんも、
少し頬が赤い。
える「矢巾さんもですよ?」
と、笑いながら少し触れる。
けれど先輩だということを思い出して、
すぐに手を引く。
矢巾「誰にも言うなよ///?」
える「はい、絶対。」
そうして私と矢巾さんは戻った。