第10章 変化
花巻
話そうっては行ったけど…
気まずい……!
各々が違う方向を見ていて、誰も話さない。
俺が話したいんだから話せばいいんだと思うけど…
なんか、唐突にっつうのもなんか嫌なわけでさ。
松に視線をよこしても普段は冷静に対処してくれるけど
今日は違うみたいだ…
俺らにとって大事っちゃ大事な話だし、
その本人に言うのもっていうのも
不安要素?みたいなものになってる。
そう言えば、この前えるが
人きた時に紅茶出してたな。
パックのヤツだから簡単だろうし
何もないまま話したりして、逃げる時とかに
飲めたりしないの辛いし…
丁度いいな。
俺は、レモンだな
砂糖三本入れたヤツ
えるに聞いた時、ちゃんと位置まで教えてくれた。
そういう所、ホント、変わってねぇな。
「分かった、さんきゅな」
そう言ってキッチンに向かう時、
何となく口元が緩んだ。