第10章 変化
える
岩「これで話は終わりだな、」
皆バラバラと帰っていくなか私は岩泉さんに声をかけた。
岩「える?どうかしたか?」
える『岩泉さん、私の部屋で
青い背表紙の本を見なかったですか?』
岩「そういうのは見てないぞ
けど、矢巾達に整頓させてたから
矢巾たちの方が詳しいと思うぞ」
分かりました、と一礼し花巻さんたちの元へ向かう。
える『花巻さん、松川さん、
お待たせしました。
場所、移動しますか?』
こくりと頷いて、花巻さんは談話室まで
車椅子を押してくれた
花「…なんか、飲むか?」
応接室を借りて私たちはいるけど、
誰も話さぬまま時間が経って、やっと花巻さんが話した感じだ。
松「俺アールグレイな」
花「おっけ、えるは?」
える『じゃあ、ピーチティを。
確か、そのやかんの上の棚に置いてありますよ』
花「分かった、さんきゅな」
花巻さんが雰囲気を変えようとしてくれているのが
わかって私は少しだけ笑った。