第18章 デート編 ートミーー
『富井大樹ートミーー』
休日の公園を、トミーと手を繋いで散歩してた。
ベンチに座ってのんびりしていたら、小さい子が数人駆け寄って来た。
「わー!トミーデートしてるのー?」
「お姉ちゃん可愛いー」
トミーのいる施設の子供さんたちみたい。
遠巻きに付き添いの方が頭を下げてた。
「みんなもお散歩?」
トミーが視線を下げてお話してる。
「ねーねーお姉ちゃん!一緒に遊ぼうー」
無邪気に手を引かれて、トミーと一緒に少しだけ遊んだ。
「あー可愛かったー!でも、ちょっと疲れたかも」
「ごめんね、つき合わせちゃって」
トミーが飲み物買ってきてくれた。
「ううん。楽しかったよ」
「いつか、本物の家族になりたいな…」
「トミー…?」
ぼんやりと呟くトミー。もしかして、それって…
「もちろん、静香ちゃんと!…ダメ、かな…」
真剣な顔…
正直驚いたけど、すごくうれしい。
「もちろん、私でよければ」
「本当?!ありがとう!」
満面の笑みのトミー。
「じゃあ、約束…」
そう言ってトミーがそっとキスしてきた。
今までとは違って、私の唇に…
いつかトミーと本当の家族に…約束の口付け…