第17章 デート編 ーキラー
『佐伯希星ーキラー』
今日は、キラが私の学校までお迎えに来てくれた。
可愛い子が校門にいるって、ちょっと騒ぎになってた。
私の友達が、静香の弟?ってキラの前で言っちゃったから、ちょっと不機嫌そう。
「いーよ。どーせ静香ちゃんだって僕のこと弟扱いしてたんだし」
「ごめん…素直で可愛いから、理想の弟というか…」
まずい…キラ、怒ったのかな…でも…
「まさか、私のこと好きになってくれるなんて思わなかったから…」
「なるに決まってるじゃん!」
キラが私の手を握ってきた。
「僕のことちゃんと見ててくれたの、静香ちゃんだけなんだから!」
必死な顔…
「それに…!」
少し強引に抱き寄せて、キスをしてきた。
「…弟は、こんなことしないよ…」
そう言ってもう一度触れてくるキラ。
「すぐに大人になるから、待ってて…」
抱きしめられた感触は、ちゃんと男の子で…ドキドキする。
「キラはキラだよ。それに、もう少しこのままがいいな」
可愛い、弟みたいなキラ。
意地悪そうに笑って見せたら、頬を膨らませるキラ。
「もぉ。しょうがないなー」
子供のような笑顔のキラが、たまらなく愛しく感じた。