第25章 雨の日編 ―シュン―
『舞山春ーシュンー』
今日は、シュンの部屋に来ている。久しぶりだなー。
音楽関係の雑誌増えてる。作詞作曲、がんばってるんだ。
ベッドに腰掛けて読んでたら、シュンがメガネを外して隣に座った。
「どうしたの?」
声をかけたけど、無言でキスされた。
「え?…シュン?」
「名前で呼んでよ…」
そう言いながら、またキスしてくる。
名前って…あぁ…そっか…
「…春…輝…?」
呼んだ瞬間、舌を絡ませてきた。
「二人の時は、そう呼んで」
シュンの唇が、首筋に触れる。
「あと、メガネしてないから、近づかないと見えないかも」
いたずらっぽく笑ったと思ったら、そのまま押し倒された。
外は雨。
薄暗い部屋だけど、私にはシュンの顔がはっきりと見えてた。