第10章 バレンタイン編 甘木生馬ーマッキー
「はいはーい!僕も静香ちゃんの彼氏に立候補します!」
手を上げて笑顔のキラ。
「あ!僕も静香ちゃん大好きだよ!」
トミーまで、悪乗りしてる?
「カケル君は?静香ちゃん好きでしょ?」
トミーがカケル君をあおる。
「え?あ、うん。好きだよ」
控えめに笑うカケル君。笑顔が爽やかだよー。
「んだよ!俺だって静香のこと好きだぜ?!」
お前が乗ってどうすんだよ、マッキー。
「だってさ、両思いおめでとう」
シュンが私の肩をたたく。
「静香ちゃん可哀相」
「よかったね、静香ちゃん」
「おめでとう」
…キラ、トミー、カケル君…
なんだろ、この哀れみ感…
もぉ!マッキーのバカ!
「マッキー!ステージ終わったら劇場裏に来い!」
「はぁぁ?!なんだよそれー」
「うるさいバカ!」
私はそれ以上マッキーの言葉を無視した。
「呼び出しだ…」
「静香ちゃん怖い…」
シュンとキラの一言なんて気にしない!
…それでも、マッキーのこと好きだもん…