第3章 ヘブラスカとイノセンス
ボクはそのモノの目があるのかは分からないが目のあたりを見て口パクで場所を教える。
そのモノは一つうなずくとボクの体をぐるぐる巻きにしたままそっとその場所に手を侵入させて来る。
何かが体の中を這いずり回るような生理的嫌悪を催すがどうにか耐え、その行為が終わることを待つ。
そのモノはボクにその顔?を近づけボクの額と額同士をくっつける。
「…2%…16%…30…41…58…78…83…92%」
なにやら数字を上げ始める。
何やらわからないが、ボクはそれを黙って聞く。
「どうやらお前とイノセンスのシンクロ率の最高値は92%のようだ。非常に高い数値だと言える」
「シンクロ率?」
今まで聞いたことのない言葉に首を傾げれば、そのモノは微笑む。
「対アクマ武器発動の生命線となる数値だ…。シンクロ率が低いほど発動は困難となり適合者も危険になる…」
へー……。
シンクロ率なんてものがあるなんて知らなかった。