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憎くて愛しい

第3章 ヘブラスカとイノセンス




「僕らのボス。大元帥の方々だよ」


え?


大元帥?


いったい何歳なんだ。


「さぁ、君の価値をあの方々にお見せするんだ」


コムイの言葉に首をかしげると、後ろから無数の手のようなものが伸び、ボクの体にまとわりつき持ち上げる。


なんだこれは……!?


手のようなものはボクの体を這いずり回り何かを探しているよう。


ただ、なかなか探しているものが見つからないのか少し戸惑ったようにうろうろとしているものもある。


「お前のイノセンスはどこだ…? 私にイノセンスを見せてほしい…」


少し時間がたち、手のようなものが這いずり回るのをやめたころ、後ろの方から声がかけられた。


それは、コムイの声でも大元帥とかいうやつらの声でもなく、女の人のような声だった。


振り向けば白く輝く人でないモノがこちらを見ている。


少し不気味だが、光り輝くその体と、優しい声はきれいだ。


そのモノがなぜかイノセンスを見せてほしいと言っている。

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