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憎くて愛しい

第2章 黒の教団




苦笑しているラビにボクはやっと合点がいった気がした。


そういえば、クロスはボクの名前は知っていたけど苗字は教えたことがなかったな。


だから、クロスもボクの苗字を知らないわけで、他の人たちと同じように驚くわけだ。


クロスの様子を見てうんうんと頷くボクに、ラビは幼い子を見るように微笑んでいる。


はて?


ボクはもうすぐもう一人のクロスの弟子だという子との3つ上だから15歳になるんだが……。


というか、クロスいいのか?


12歳の子を放っておいて。


ん?


そういえば今は、知り合いの教会に預けているんだったか?


う~ん……忘れたが、こんなでもクロスは面倒見のいいやつだから大丈夫だろう。


「そういえば、梓は今いくつなんさ?」


「ボクか? ボクは今年で15歳になる」


ボクの歳を聞くとラビは、口をポカーンと開きボクを凝視する。


まぁ、そうなるのも無理はないだろう。


何せ、現在のボクの体格は良く見て12歳前後、パッと見で10歳行くか行かないからしいからな。

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