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憎くて愛しい

第2章 黒の教団




門の目がひかり、ボクを照らす。


果てしなくまぶしいのだが、いつ終わるのだろうか。


しばらくすると、門の額に汗が浮かぶ。


少しずつ表情がひきつっていき、ひゅっと息をのむ。


「左の目の上にペンタクル! 呪われてる~!!」


大声で叫ぶ門。


何が起こったかわからないボクに、クロスは頭を撫でる。


「こいつはちゃんと人間だ。いいからさっさと門開けやがれ!」


クロスが言うと、門の奥からふよふよと一つ目の何かが下りてきた。


羽をパタパタと動かしながらそいつはボクの周りを飛んでいる。


手をさし伸ばせば、ちょこんとボクの手のひらに着地しこちらをきゅるんとした目で見上げてくる。


……なんだこの生き物。


めちゃくちゃかわいいじゃないか!!


「クロス、クロス! なにこれ! このかわいいのなんていうの?」


クロスの服の袖を引っ張りクロスにそれを差し出せば、クロスはふっと笑いボクの頭をぐしゃぐしゃになでる。

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