第5章 決意
「ポケモンの言葉理解と治癒能力は、ポケモン達が貴方を心から信頼しているからこそなる力。…私は、その貴方の力が欲しいのですよ」
じりじりと詰め寄られ、バンッ、と私の後ろの壁に手をつくゲーチスさん
「その力があれば、あの伝説のドラゴンポケモンさえも手に入れることができる…そうすれば、プラズマ団の野望はいとも簡単に叶うのですよ」
「私は…」
ゲーチスさんの言葉に心が揺らいでくる
「それに…Nの事は好きなんでしょう?」
「!!」
「どうやら図星のようですね。何故そこまで想いが同じなのにこちらに来るのを迷われてるのですか?」
ここは正直に言うべきですね…
「わ…私は…姫になれる程聡明で立派な人間ではありません…例えNさんと想いと考えが同じでも姫として立つ自信がないんです…」
「それが理由ですか?」
呆れたように返事をするゲーチスさん
「ワタクシ達は貴方に全て完璧を求めているわけではありません。貴方の力を是非プラズマ団に協力してポケモンが自由になれる世界を実現してほしいのです」
「ポケモンを…自由に?」
ポケモンが自由になれる世界
この言葉に心がまた揺らぎました