• テキストサイズ

距離感がおかしい

第12章 愛しい人へ(中編)













「ただいま。」





いつものようにテレビをつけながら、昨日作った残りものを食卓に並べ食べる。


シャワーでは少し寒くなってきたな。


歯磨きを終えていつものようにクローゼットを開ける。





「あ……」




そうだ。昨日で終わってしまったんだ。





読みながら今日あったことを振り替える。

3年、もはや習慣となったそれはもうないのだ。










物足りない。












もう、もうないのか。












なぜだか不意に、目頭が熱くなった。












イヤだ











このまま、知らない君に触れることができなくなるなんて。







記憶の中だけになってしまうなんて。







罪悪感なんてとっくに消えていた。








今あるのは純粋な悲しみで。






それはずっと自分が求めていた悲しみで。















けれどもちっとも嬉しくなくて、あふれる涙は止まる術を知らず床に落ちる。

























手紙はまた1から読み返すことにした。











/ 148ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp