第16章 友情の亀裂
= 放課後 =
「……っ!美琴っ!」
「……っえ?!あ、優希。」
「どうしたの?今日の朝練終わってから、様子が変よ。」
優希ちゃんが、心配して私の顔を覗き込んでくれる。
私は苦笑して、優希を見上げた。
「ううん。大丈夫。少し考え事してて……。」
私は、両手を小さく振って、笑った。
優希は、そう?と首を傾げて、練習に戻っていった。
私は、一息息を吐いて、コートに背を向け、部活ノートを見る。
すると、
「危ないっ!!!!」
「え?」
気がついたときには、後頭部に強い衝撃を感じて、私は体育館で倒れてしまった。