第12章 魔法な時間 いざ出発!
[征十郎]
寮についたので、ドアを開け、外へ出ると、寮の玄関で、2人の女子が立ち話をしていた。
俺に気がついたのか、2人が振り返る。
「 ! 」
俺は瞳孔が開くのを感じる。
目の前にいるのは、優希と美琴なのは分かる。
優希はいつも通りのTシャツにジャージだが、
美琴が………………
綺麗だ。
「…赤司さん?」
不安そうな美琴の声に俺は、ハッとする。
きっと時間にしたら、そんなに経っていないのだろう。
だが、俺はその時間、確実に全てを美琴にもっていかれてて。
「どーよ、赤司様。お姫様に仕上がってるでしょ?」
優希がウインクして、美琴の背を押した。
「じゃ、いってらっしゃい。お二人さん。」
優希に押されて、美琴は俺の胸の中にぽすっと収まった。
「っ優希!!」
美琴は、赤い顔をして優希の名を呼び、優希は笑っていた。
俺は、美琴の肩を抱いて、優希に軽く手を上げ
「あぁ、行ってくる。」
そういって、車までエスコートする。
美琴は、俺に肩を抱かれて恥ずかしいのか、もっと赤い顔をして、優希を振り返った。
「いってきます!」
そして俺たちは、車に乗り込んだ。