• テキストサイズ

~スミレ色の婚約者~【黒子のバスケ☆赤司】

第7章 女子部のマネージャー


[美琴]


洗濯カゴを持って、女子部の体育館へ戻ろうと視線を上げると、丁度、男子部が外周から帰ってきた。

赤司さんが部員達を率いて、体育館へ戻ってくる。

私は、赤司さんたちを見つめていると、赤司さんが私に気がついた。

赤司さんは他の部員の人たちに何か話した後、私のところへやってきた。


「マネージャーの仕事は順調かい?」


「あ、はい。まだ仕事を覚えている最中ですけど。」


洗濯カゴを抱えて俯くと、赤司さんの笑う息づかいが聞こえた。


「男子部も女子部も、選手達がプレーに打ち込めるのは、マネージャーが日々、支えてくれてるからだと思ってるよ。
君が頑張ってる姿は、こっちも励みになる。」


「あ、ありがとうございます。
その言葉こそ、私の励みになります。」


赤司さんの気遣いに笑うと、赤司さんも笑った。
二人で笑っていると、


「ハッハッ……あー疲れたっ!…って、あーーーー!!!
人に20周追加で走らせといて、なんで赤司だけいい思いしてんだよぉーー!」


確かレギュラーの葉山さんが、私たちを見て、大きな声を上げた。

赤司さんは葉山さんを振り返った。


「…葉山、早く戻れ。俺もすぐに行く。」


「ヒッ!…わ、分かったって…」


赤司さんの顔は見えないけど、葉山さんの顔色は明らかに悪くなって、走って体育館の中に入っていった。


「引き留めてしまって、ごめんなさい。赤司さんも戻ってください。」


「あぁ、じゃあ。」


赤司さんは私の肩をポンっと触れて、男子部の体育館へ戻っていった。




私は、赤司さんに触れられた肩に、そっと手をおいて、頬を赤くするのだった。


/ 164ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp