第6章 新学期の出会い
「では、最後に生徒会会長。」
「はい。」
生徒会長が呼ばれ、壇上に上がる。
「あっ。」
私は、よく知った赤い髪の彼を見て、驚く。
『赤司さんっ!』
私が驚いて、口を手で覆うと、回りの女子生徒が囁き合っている。
「赤司様よ。」
「やっぱり、カッコいいっ!」
「品があって、クールで優しいけど、高貴すぎて近寄れないのよね…。」
どうやら、赤司さんはかなりの有名人のようだった。
『赤司さん。とても人気者なんだな…。』
春休みに同じ時間を過ごしたなんて、夢だったように感じて、切なく思っていると、
バチッ
視線をあげた、赤司さんと視線が合った。
そして、赤司さんがフワッと微笑み、挨拶を終えお辞儀をする。
すると、ザワッと全校生徒が囁き。
女生徒からは、短い興奮の悲鳴まで上がっている。
その日、女子の間では、“微笑みの赤司様”と噂がたった。