第29章 夏合宿 ④海と水着と
2人で静かに海を見ていると、視線を感じて横を見る。
すると、征十郎さんと目が合った。
「っ!な、何か…?」
「…そのスカートは水着だね。随分短い…。」
「ぁ……着ていたハーフパンツも濡れて、脱いでしまったのですけど…やっぱり、お見苦しいですね…あまり見ないでください。」
足を隠すように両腕で抱えると、征十郎さんはそのまま見つめられていて…。
「?征十郎さん?」
「やっぱり見たい。パーカーの前開けて、見せて。」
「え?……あの…………」
思えば、征十郎さんからのはじめてのお願い。
私は、赤くなる頬を感じながら、意を決して小さく頷いた。