第26章 夏合宿 ①女子の準備は大変です。
ザザァーーーーーーー
青い海が広がる。
白い砂浜に穏やかな波が寄せては返している。
「センパイッ!センパイッ!海です!きゃーーー!!」
私たちを乗せたバスが、海沿いの道を走っていき、水樹ちゃんのテンションが上がった。
「センパイッ!見てます?!」
「うん。綺麗だねぇ…。」
私は、水樹ちゃんの横から窓の外を見て、目を細めた。
私たちを乗せたバスは、海の道を通った後、今回お世話になる宿に着いた。
「各自、荷物を置いたら、各班に別れて、トレーニング開始。それぞれの班にマネージャーを配置する。各マネージャーはスケジュールの確認をし、選手をサポートするように、以上。」
バスの中で、監督の指示をテレビ越しに聞いた私たちは、各自、自分の荷物を持って、割り振られた部屋に向かった。