第26章 夏合宿 ①女子の準備は大変です。
「…美琴センパイ。
センパイが決めないと、優希センパイと香澄センパイ、興奮収まらないみたいなんで、早く決めちゃってください。
じゃあ、着替えちゃいますね!」
可愛く手を振って、フィッティングルームに戻った水樹ちゃんを見送って、私は腹をくくって、2人に向き直った。
「…分かりました。二人が選んでくれた水着、一度着てみます。
それで、決めましょう。」
「「ノッた!」」
こうして、私は二人が選らんんでくれた水着を試着することにした。
しかし
「可愛いし……。」
「似合っているんですけど……。」
優希と香澄は、私を凝視して腕を組んだ。
「「美琴らしさが足りない…。」」
「ぅぅ……、もうっ!私は水着、着ません!」
ビキニなんて着たことなくて、恥ずかしい。
フィッティングルームのカーテンで体を隠して、思わず叫んだ。
すると、着替え終わった水樹ちゃんが、私に水着を渡してくれた。
「美琴センパイっ!これ、着てみてください。」
「ぇ……ぅ…うん。」
私は、水樹ちゃんから受け取って、フィッティングルームに戻る。
着替えて出てくると、3人が凝視してきた。
「「「これ!」」」
「ふぇっ!!」
3人の勢いの押され、私はその水着を購入することにした。