第26章 夏合宿 ①女子の準備は大変です。
部屋を開けると、8畳ほどの和室があり、窓の外には、海が見える。
「畳だぁ……。」
「いいね!少しだけど、海も見えるし!やっぱ、合宿はこうだよね!」
私は、優希、女子部レギュラー陣と同じ部屋になった。
練習には、後、ベンチメンバー6人が合流することになっている。
「で、あたし達の今日のメニューは?美琴。」
部屋の中央にあるテーブルにみんなで集まり、監督から渡されている、練習メニュー表を確認した。
「えっと……、まず、浜辺のランニング等、基礎トレーニングです。その後、体育館でシュート練習をして、1日目は終了です。」
「そっかーー、充実した内容だこと。」
優希は、畳に倒れこみ大の字になった。
すると、他の子達が窓の襖を締め、いそいそと準備を始めた。
「ほらほら、準備しよ!ってか、美琴ちゃんは、どんな水着着るの?」
「優希と、買いに行ったんでしょ?」
「早く、見せて見せて♪」
テンションが高いみんなに迫られて、私はジリジリと後ずさった。
「…えっ?な、なんで、みんな脱ぐの?なんで、今、水着?」
私は、困って優希を見ると、優希も水着を着始めた。
「だって、浜辺でランニングでしょ?浜辺なんだから、そりゃ水着着るでしょ。
美琴も早く着替えな。
後30分で、トレーニング開始でしょ?」
そう言って、優希は紺色のシンプルなビキニを着て、その上にTシャツを着た。
うん、優希はスタイルいいから、シンプルな水着がよく似合う…。
って、そうじゃなくて!!
他のみんなも水着を着て、その上からTシャツを着た。
「うぅ……っ、分かりました……。」
私は買ったばかりの水着を着て、みんなと同じ様にTシャツを着た。
みんな準備が出来たところで、私たちは部屋を出た。