第21章 それぞれの想い
=男子バスケ部1軍体育館=
部活も中盤になるころ、俺たちは部活に合流した。
「?」
しかし、何かいつもと違う雰囲気に、俺は眉を潜める。
玲央も感じ取ったのか、早々と葉山を捕まえた。
「何っ?!このどんより空気!!あんた、なんか知ってんでしょ??香澄ちゃんもいないし。どうしたの?」
「あー…玲央ネェ…。」
「俺達のせいじゃわい。」
気まずそうに目を泳がせる葉山の後ろから、根武谷が潔く白状した。
「……どういうことだ?」
俺は、2人に視線で圧力を掛けると、顔色を悪くした2人が恐る恐る説明した。
事情をすべて聞いた俺は、「少し席を外す。」と断りを入れて、体育館から離れた。