第21章 それぞれの想い
その後も、征十郎さんにお礼を言いたくて、でも言える機会が出来なくて、もうすぐ6時間目の授業も終わる。
あっという間に、放課後の部活の時間。
でも、今日は、IH予選トーナメントの部長会議で、男女の部長と監督・コーチで打ち合わせがあった。
部員達は、通常の練習をこなし、私たちマネージャーは、朝練で使ったタオルを舞台の上で畳んでいた。
「なんで、男子部の分までやるんですか?!」
水樹ちゃんが、プリプリ頬を膨らませながら、タオルを畳むのを手伝ってくれた。
「まぁまぁ。…ほら、男子部は、3軍まであって、人数多いんだよ。同じ洛山バスケ部なんだから、助け合いだよ。はい、ラスト一枚。」
「やったーーー!!」
タオルを畳終わって、2人で笑いあう。
「じゃあ、私届けてきます!」
「あ、私も行くよ。たっくさんあって大変だもの。」
水樹ちゃんと一緒に、大量の畳んだタオルを持って、男子部の体育館を回りに行った。