第16章 合宿、最後の夜 ※R18指定
すると、広瀬センパイは、優しい顔でコーヒーを飲みながら話をし始めた。
「…俺、これでも卯月には、ホント幸せになって欲しいんだよー?
すっげー大切な戦友だからさ。
…海常のしがない新聞部だけど、立派にジャーナリズムが俺にはあって、そんな俺の背中を任せられる相棒なんだ。」
そこで話を区切ったかと思うと、センパイは俺を見た。
「卯月のこと、大切にしてやってな。」
そう言って、俺の肩を叩き、来た道を帰っていく。
「……そんなん、言われなくても、分かってるっスっ!」
俺は、飲み終わったペットボトルをゴミ箱に投げ入れた。