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~ファインダーの向こう側~【黒子のバスケ☆黄瀬】

第37章 ☆海常高校文化祭☆



「あ、美空。俺の尻尾触って?」

「ぇ………今?」

「今。じゃないと、プールから上がった隙に、誰かに触られちゃうかもしんないじゃん。」

「…う……。分かった…。」


美空は、眉をハの字にして困りながらも、俺の尻尾に手を伸ばす。
美空の手が尻尾を探して、俺の背後を探っている。
その時。


「あ、美空のエッチ。そこはお尻っス。」

「ちょっと!!…もー…届かないよぉ…」


プールの中で、俺の尻尾を必死に探す美空が可愛くて、俺は堪らず抱きすくめた。


「涼太?!そんなんじゃ、尻尾つかめないってばぁ!!」


俺の肩口に顎をのせて抗議する美空。

バチャバチャとプールの中にいると、また放送の鉄琴が流れた。


ピンポンパンポン~♪

“巫女さんが黄瀬くんの尻尾ゲットです。以上ゲーム終了でいいですか?アリスの皆さん。”


「この声、広瀬。」


美空が呟く。

すると、また違う放送がなされた。


“チッ!…終了でいい。でもお前この後しっかり接客あるからな、大至急帰ってこいっ!”

“大至急だってさ、黄瀬。イチャコラすんなよ。帰ってこいよぉー。あ、あの子可愛い、こっち向いてー☆”

それは笠松センパイと森山センパイの声でゲーム終了の放送になった。


ピンポンパンポン~♪



「…あたし、まだ触ってないけど…?」

「まぁ、しっかり俺を捕まえてるし、いいんじゃないっスか?」


呆気にとられる美空を抱えて、ゆっくりとプールサイドに近づく。


「派手だな、お前ら。」


放送を終えた広瀬が私たちをプールサイドで待っていた。
彼の手に掴まって、俺たちはプールから上がった。
そしてどこから持ってきたのか、バスタオルを差し出してくれる。
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