第15章 オイシイ☆シチュエーション
試合が終わって、体育館の空気の入れ替えをする。
試合は海常の圧勝。
一年生は、最後に体育館のモップ掛けをしている。
俺は、二階にいる美空っちを見上げながら、汗を拭いてモップ掛けをした。
美空っちは、撮影の片付けをしていて、胡桃サンとなにやら話をしているようだった。
「「「「ありがとーっざっしたっ!!」」」」
部活終わりの挨拶をして、宿に帰る。
俺は、荷物を持って、二階にいる美空っちたちを迎えにいった。
「美空っち!さっきの試合のっ!なんなんスか~!あれぇー!!」
俺は、カメラケースをしょって、階段を降りようとしてる美空っちを見上げる。
「え?!な…なにが…?」
美空っちは、視線を泳がせ、カメラのベルトをもて遊ぶ。
「女子同士でも、あんなことダメっス!」
俺は、美空っちに近づき、頬を手で包む。
「まさか!美空センパイの彼氏って!!!」
そこに、胡桃サンが美空っちの後ろから顔を出して、叫んだ。
「そうっスよ。ね、美空っち。」
俺は、“彼氏”という言葉に、ご機嫌になって、美空っちと手を繋ぐ。
「え?!え!!あー……そう…なるの…かな…?」
美空っちは、恥ずかしそうに赤くなって、階段を降りた。
「そうなったでしょっ?!美空っち!」
美空っちが照れているのは分かっていても、譲れない。
美空っちと繋いでいる手にキスを落とす。
「うわ~!美空センパイ、ラブラブですね!」
胡桃サンは赤くなって、わーっとなっている。