第37章 ☆海常高校文化祭☆
涙目になりながら、グラウンドを全力疾走する。
そして、そーっと振り返ると、
ギャーーーーっ地獄絵図!!!!
見るんじゃなかったと、顔を青くしながら速度を早める。
そして、閃いた。
美空に尻尾触ってもらおう!
そう決めてからが早かった。
とにかく後ろ・前・横から俺を捕まえようと伸ばす手からすり逃げて、グラウンドに出ている出店の椅子・机を障害物に仕立てて、逃げ惑う。
とにかく!プール!!!
俺は必死に向かってくる人たちから逃げ惑うと。
ピンポンパンポン~♪
「へ?」
まさか、なかなか捕まらない俺に、先輩達がまた無理難題を放送する気じゃないっスよね?!
警戒と焦り、若干の恐怖を感じて走りながら放送に耳を傾けると…
“………涼太。私はここにいるよっ!信じてるから!頑張って!!”
“って、ことで君の巫女さんがプールで待ってるぞぉー。頑張って逃げ切ってプールにくるんだぞ。あ、新聞部・写真部、絶賛部員募集中。以上。”
ピンポンパンポン~♪
今のって…
「……美空…?」
今の放送に動揺して、若干走る速度が遅くなった。
そこを男子たちに捕らえられそうになって、慌てて回避した。
「あっぶなっ?!?!」
さんざん走って衣装も暑いし、汗でシャツが気持ち悪い…。
プールに飛び込んでやるっ!!!
俺は、本気モードに気持ちを入れ換えて一気に加速する。
目指すは、プール!!!!