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~ファインダーの向こう側~【黒子のバスケ☆黄瀬】

第37章 ☆海常高校文化祭☆


[美空]


私は、プールを見渡せる監視台の上で立ち上がり、カメラを構えた。


「はい、こちらを見て、両手を上げてー、手首を振ってーばいばーい。」


すると、カップルは私に向かって笑顔で手首を振ってバイバイをしてくれた。
そこを


カシャッ


今撮しているカップルは、前日に水泳部と用意したプールの中の撮影スペースにいる。

プールの水面に大きなハートを描き、その真ん中に立っているカップル。
まるで、水の上に浮いて立っているような、不思議な写真が撮れる。

私はそのカップルに、OKサインを出した。


「うん、素敵。じゃあ、次は手をつないでください。」


そういうと、初々しいカップルの彼が手を差し出し、彼女がその手を照れながら取ったところで、私はシャッターを切った。


カシャッ


そのシャッターオンに驚いて、2人がこっちを向いた。
私は笑いながら2人に手を振る。


「最後です。好きなポーズをどーぞ!」


すると、そのカップルは困った顔をしてお互いを見つめている。


「じゃー、せーの、で、私に向かって足で水を蹴っ飛ばしてください。いきますよ?せーの!」


バシャッ

カシャッ


2人が手を繋いだまま、楽しそうに私に向かって水を蹴っ飛ばした。
水飛沫がいい具合に弧を描き、最高の写真が撮れた。


私は、撮った写真を確認して2人に頷いた。


「お疲れさまでした。写真の現像はプールサイドの神主さんにお願いしてください。良い縁で結ばれますように。」


監視台の元に来てくれた2人に、今撮った写真のデータが入ったUSBカードを笑顔で渡した。
そのカップルは、嬉しそうにお礼を言って、プールサイドの神主(広瀬)の元へ行ってしまう。

そして次は、友達同士らしい3人組の女子生徒が新しいUSBカードを差し出してきて、お願いしますと笑顔で言ってくれた。
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