第37章 ☆海常高校文化祭☆
『ったくっ!巫女さん姿になるなんて聞いてないっスよ?!なんで教えてくんないかなぁー…。』
本人から聞きていない情報を他の人、しかも異性から聞かされたことにイライラしながら、廊下を走りながら、美空を探す。
『こんなことなら、あいつらにどこで見たか聞いておくんだった!』
下唇を噛んで、キョロキョロと走りながら探していると、中庭に人集りを見つけた。
『あそこか!』
俺は、廊下を走るスピードをそのままに、階段を飛び降りた。
その様子をみて、校内見回りの先生に「そこのウサギィ!階段を飛び降りて走るなぁ!!」というのを聞いたような気がしたから振り返ると、やっぱり怒り顔の先生がいた。
「センセっ!急いでごめんっ!!」
舌を出した後、笑って手を振って駆け出した。
「それっ!」
そして中庭へ出れる開け放たれた窓へ、飛び出す。
キャーーーーーー
その様子を見ていた女子たちが、黄色い悲鳴をあげているが、俺はそれよりも美空の元に行きたくて、走る速度をあげるのだった。