第36章 ☆誠凛高校学園祭☆
「ちゃんとボールキャッチしろよ!っください!」
「火神!オレがゴールなんだから、ダンクかまそーとすんなっ!だーほっ!!」
そこにいたのは、誠凛バスケ部のレギュラーだが、いつもと違う光景。それは…
「ゴールが、人?」
呆然と小堀さんが呟き、それに続いて、森山さんが遠い目をして呟いた。
「…これって、ポートボールっていうんじゃないっけ?」
「…って、もうこれバスケじゃないじゃないっスか?!」
「オ(レ)っ、得意ですよぉーーー!!」
そこに、黄瀬くんと早川さんも、驚きに声をあげ、僕はそっと笠松さんを見上げた。
「透明少年…。」
僕は、一息ついて説明しようと口を開いた所で、監督が僕の前に立った。
「学園祭前には、野外用のゴールがあったんですけど、どっかのバ火神がっ、強度を試すって、ダンクをした結果。壊れちゃったんです。」
思い出しただけで、怒りがぶり返したのか、こめかみに怒りマークが浮いているように見える。
そんな雰囲気を感じ取って、戸惑いの色を浮かべる、笠松さん。
「あ、誠凛の。」
「お待ちしてました、海常の皆さん。
あー…、まぁ、ルールは殆ど同じです。
1人ゴール役になってもらって、後、選手は3人の3本勝負。
こっち(誠凛)の選手は、そちらで選んでもらって結構です。
どうですか?私たちと、戦(ヤ)りましょう。
それとも…尻尾巻いて逃げますか?」
挑戦的に笑う監督に刺激されたのか、海常メンバーの空気が変わった。
「センパイ…楽しそうじゃないっスか…。」
「あぁ、いくぞっ!」
「「「「「おうっ!!!!!」」」」」
誠凛:火神・黒子・木吉(ゴール:日向)
海常:黄瀬・笠松・森山(ゴール:早川)
そして、試合が始まった。