第36章 ☆誠凛高校学園祭☆
「お?黒子、卯月の事知ってるのか?」
森山さんが、笠松さんの束縛から逃れ、僕の前に立った。
「はい。この前、火神くんと学園祭の買い出しに行ったとき、黄瀬くん達と偶然出会って。」
「そうなんスよ。ストバスしてる時、偶然会って、紹介できたんス。」
嬉しそうに声を弾ませる黄瀬くんを見上げると、いつも以上に笑っていて、僕は卯月さんが、黄瀬くんにとって、本当に大事な人なんだと感じた。
「さてと、少年。まずは、バスケ部の出し物に連れてってくれ。3on3をやってるって黄瀬に聞いたんだ。案内してくれ。」
笠松さんは、目がイキイキしていて、僕は嬉しくなって目を細めた。
「はい、こっちです。」
僕は、海常メンバーの前を歩き、グラウンドに案内した。
「本当は体育館を使う予定だったんですが、室内発表の団体が多くて、グラウンドでやるんです。」
「じゃあ、ストバスみたいな感じかな?」
斜め後ろを歩く、小堀さんが優しく訪ねてくれたけど、僕は曖昧に笑うだけにした。
そうこうしているうちに、バスケ部の簡易ブースについた。
しかし…