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~ファインダーの向こう側~【黒子のバスケ☆黄瀬】

第2章 写真に写る違和感


それから練習が始まった。
いつも通りのキツい練習メニューに始まる前は、「キメるぜっ!!!」と息巻いていた部員たちが、今はみる影もない。


『あーぁ、みんな、いつもと一緒っス。』


中学を卒業してから、練習も全然楽しくなくて、最近はバレない様に手を抜いていて。
皆を冷静に観察していた。


すると、


「あー…しっかし、エロい…」

「あっ?!お、オマエ何言ってんだっ」


笠松センパイと森山センパイが、何やら騒いでいた。


「だって、あの口元にあるほくろ。小さいのに、それが卯月の魅力を引き立たせるっていうか…。しかも卯月はスレンダーな癖に、ちゃんとあるし。」

「何が、あるんだよ。」


笠松センパイが、本当に分からないのか、森山センパイに聞くと、悪い笑みを浮かべたセンパイが口を開く。


「そりゃ、おっぱぁ…っ!」


と、言い掛けたとこで、小堀センパイのパスボールが横っ面に当たった。

「おい森山、ごめん。大丈夫か?」




『なんて、無残なんスか…』

オレはセンパイの様子を見て、残念な気持ちになる。


『……やっぱ、つまんないっス……』


助走して、自分に上げられたボールを軽々ゴールへ叩き込んで着地した。


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