第7章 7人目
昔々、小さな家に一人の子供とお母さんが住んで居ました
そんなある日、お母さんが言いました
「ねえ、赤ずきん?風邪のお婆ちゃんの為にお薬を持っていってくれない?」
『えー?別に良いけどぉ?お母さん、今日も男とデート?』
赤ずきんは言いました
「そうよ!今回は結構優しいの
あ、そうそう悪い狼には気おつけてね……?けして、寄り道してはいけないよ?」
『はーい分かったわ』
赤ずきんはお母さんに手を振って
お婆ちゃんの居るお家まで歩き始めました
森は何本もの木が立っていて
迷いそうな雰囲気です
『あーお母さん……今回もデートか……最近構って貰えなくて辛いな……』
そう言って赤ずきんは歩きながら思いました
それと同時に怪しい影が赤ずきんの後を追っていました
それは、狼だったのです
狼は赤ずきんを見つけて
食べようと考えて居たのです
「うしし、そうだ!先回りしてその子の話を聞いてみよう」
狼は近道して、赤ずきんの前に来ました
「やあ、赤ずきん
こんな所で何をしてるんだい?」
『あら、狼さん?貴方こそこんな所で何してるのかしら?』
「それはね……赤ずきんと話したいと思って」
『そう、気持ちは嬉しいけど……これからお婆ちゃんの家に行くのよ』
「ふーん、じゃあ着いてってもいい?」
『えっ?別に構わないけど……』
「やったね、じゃあお婆ちゃんの家まで行こうか」
こうして、赤ずきんと狼はお婆ちゃんの家まで行くことになりました