第3章 赤司家の日常
「あー!!ズルいっスよー」
先に朝ごはんを食べていた征くんたちに長男たちは駆け寄り勢いよく朝ごはんを食べていった。
「涼太、よく噛んで食べろ」
「〇▲%&☆×!」
征くんが注意したが長男は口一杯に食べ物が入っているため返事がよく聞き取れなかった。
「ママー牛乳くれー」
「ママーお菓子ないのー」
「嫌いなものも自分で食べるのだよ」
「……ごちそうさまでした」
あっちでもこっちでも追い付かないほど五つ子ちゃんたちは言いたい放題、やりたい放題。
数十分経ってやっと食事が終わると次は幼稚園に行く準備だ。
征くんは征くんで会社に行く準備をしている。
「みんなー着替えてね」
私は幼稚園の制服を用意すると五つ子ちゃんたちは着替え始めた。
テレビの占いを観ながら着替えている次男。
「真ちゃん、占い観てないで準備してね」
「ママーボタン足りない」
「あっくん、ボタンずれてる」
四男のずれてるボタンを直していると後ろが急に重くなった。
「ママー抱っこー」
上だけ着替えている長男が抱きついてきた。
「涼太くん着替えてからね」
「ふんっ、俺はもう着替えもんねー!!抱っこー」
長男と入れ替わりに三男が飛び乗ってきた。
「あー!!ズルいっス!!俺も終わるっスよ」
後ろでけんかを始めた2人をよそに残りの準備に取りかかる。