第8章 もしも一人っ子だったら
「涼太君!!」
「あ!!ママ~来てくれたんスね~」
涼太君を呼ぶと走って来て抱きついてきた。
「ママ~」
「涼太…俺もいるのだが」
「はっ…パパ!!」
「涼太…座れ」
「ハイっス」
「涼太、あれほど幼稚園から貰ってきた手紙を出すように言ったよね?」
「う…ハイ」
「これで何回目だ?」
「五回目です」
「次やったら…おもちゃ全部捨てるから」
「気を付けるっス」
教室の隅で征くんに怒られた涼太君は目に涙を浮かべながらこちらに戻ってきた。
「ママ~。パパ怖いっス~」
「よしよし…征くん、涼太君怒っちゃダメだよ。まだ小さいんだから」
「次は場所に気を付けるよ」
「ほら、涼太君、みんなの所行かないと…」
「うん…」
涼太君の降ろすと涼太君はみんなと工作を始めた。