第6章 お祭り(高校時代)
征くんは何だかんだ言っていたが、りんご飴もチョコバナナも買ってくれた。
「征くんは食べないの?」
私はチョコバナナを食べながら聞いてみた。
「いいよ…僕は。甘いものは最近は食べなくてね」
「でも、ちょっとくらい食べなよー。はい、あーん!!」
私はチョコバナナを征くんの口元に持っていった。
「………………」
暫く私とチョコバナナを見比べていたが一口食べてくれた。
「美奈子…君はわかってやっていたのか?」
「なにが?」
征くんの言ってる意味がさっぱり分からない。
「間接キス……」
「………あ。本当だねー」
なるほど、間接キスね。
「でも、幼稚園の時とか小学校の時とかも一緒に食べてたよ」
「今僕たちは高校生だよ美奈子。それにあの時のような何も考えていないでやってる年ではないんだ」
「はい…」
「美奈子…僕たちは恋人同士だから、そこを良く考えるように」
「はい…」
なんかお説教されちゃった…何が悪かったんだろ。