第3章 赤司家の日常
【火神】
「真ちゃんおはようー!!なにそれ?ラッキーアイテム?」
「悪いか?」
「ぜんぜーん!!」
次男に話しかけているのは高尾和成。
相変わらずのラッキーアイテムに必ず突っ込んでくる。
「せんせーい。お菓子ないのー」
四男は相変わらずのお菓子好きだ。
「今は無い。おやつの時間まで待っててくれ」
「えーっ…そんなぁ」
そもそも簡単にお菓子なんてあげてたら園長に怒られる。
園長は怒ると怖いから怒りは買いたくない。
「マーマーぁ!!」
「うるせぇ!!しばくぞ!!」
「わぁー!!いたいっスよ!!」
長男は隣にいた笠松幸男によりようやく大人しくなった。
朝から気が遠くなりそうになりつつバスは幼稚園へ着いた。
大変なのはこれからだ。
俺は気を引き閉めバスの扉を開けた。