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悪色に染まる

第1章 出会い


「………お…………おはよう………ございます」

「…………ああ。」

朝、食卓には私の好きなものがならべられていたが、その雰囲気は最悪なものだった。

「…………………」
「…………………」
「…………………」

………………うっ………うう…………。泣きそう……………。

そのなかでもひときわ黒いオーラを纏っているのはやはり……お父さん。

「あの……………あの………お父さん……」

「………なんだ…………」

「その………心配かけて………ごめんなさい」

深々と謝るとしばらく沈黙があった。それがつらい。

「………心配するのは当たり前だ。」

ますます迫力が増すお父さん。…こ……怖い………。

「え……あ………ご……ごめんなさ……」
「あなた。ユキをいじめないの」

お母さんがお茶を出しながらお父さんを諭した。

「ユキ。もう二度とこんなことしないって約束してちょうだい。あなたは大切な私の娘なんだから。」

「………はい。ごめんなさい。」

「………ユキ。お前は今日俺と一緒に来い」

突然のお父さんの言葉にぽかんとなった。お父さんは確か任務だったはず…。

「…返事は?」

「は、はい!」
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