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~囚われの姫君~【中世☆黒子のバスケ】

第11章 【第十章】キセキの領主 =黄瀬=(対戦要求) 


突然、リコ達の後ろから、サングラスを掛けた、厳つい男が、柄悪そうにやってくる。

「パパ!!って、リコたんはやめてよ!!!」

「「「パパ?」」」

パパと呼ばれたカゲトラは、吸っていたタバコを指で摘まみ、煙を吐いた。


「話は、全部聞かせてもらった。イイぜ。帝光大国の進軍。」


偉そうに話始める、男に火神が怪訝な顔をする。


「なんなんだよ、お前っ!!」


すると、リコは火神へ、ハリセンで強烈なアタックをかました。


「バ火神!!!誠凛国の国王、カゲトラ王よ。…一応。」


色々頭が痛くなり、額に手を添え、あーあと唸る。



「戦うって、黒子っち。本当に俺たちと戦って勝つ気っスか?!」


なりいきを見守っていた、黄瀬が信じられないという顔をして、黒子達を見上げている。


「勝つ気です。
君達、キセキを倒して、姫を救い出します。」


黒子から、絶対の闘志が迸る。


「…ま、確かに、このまま大人しく捕虜として捕まって、領土捕られたなんて、アイツが知ったら、美桜っち、殺されちゃうっスね…。
でも、戦って、俺が勝っちゃったらどうするんスか?」


黄瀬は、今捕らえられている状態にも関わらず、面白そうに笑って、黒子を見上げている。


「負けません。
……もう、大事な人を失うのは嫌なんです。」


覚悟を決めた黒子を見て、黄瀬の目に光が灯る。



「…分かったっス。全力で戦って、負けたら捕虜にでもなんでもなってやるっス。」



そっと立ち上がり、腕を拘束していた縄が、ほどけ不適な笑みを浮かべるのだった。


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