第1章 【第一章】静かなる崩壊
ベットに座り、明日の予定をみようと荷物をほどこうとしていた時、
「緑間くん。」
「っ!く、黒子っ!何、人の部屋に勝手に入っているのだよっ!」
黒子のビックリ出現に、仰け反った緑間。
「急いでいます。僕の後に付いてきてください。あ、医療品も持ってきてください。」
そう言って、黒子が壁を叩くと上に通じる階段が壁から出てきた。
「!…なんなのだよ……っ…」
暗い階段を登り、通路に出るとまた、廊下の蝋燭立てをひねり階段を出す。
何回か出てきた階段を登ると、扉が出てきた。
「っ黒子!お前っ!」
「着きました。」
「何?」
扉を開けると、中は大きく豪奢なベットとそこに寄り添っている人影。
寄り添い、神に祈るように閉じていた目を開き、緑間を捉えた。
そしてゆっくり立ち上がり、緑間の方へ歩いて行くが、倒れ落ちそうになる。
緑間が、慌てて美桜を受け止めると、
「…頼れるのは…、真太郎だと思ったのっ!……お願い、お父様を助けてっ!」