第6章 【第五章】新しい仲間
「さぁーーーーーー!始まりました!!グラディエーターたいかーーーいィ!!」
バンッ!
バンッ!
春の空に大会を祝福する花火が上がる。
「強い奴はいるかぁー!」
「「「オォーーーーーーーー!!!!」」」
「勝つぞぉー!」
「「「オォーーーーーーーー!!!!」」」
競技場には沢山の観客が席から立ち、これから始まる大会に興奮している。
「あ~ぁ、なんたって、こんなとこで受付しなきゃならないのよ。早く試合会場で、有力候補者を選びたいのにぃ…」
相田リコは、ぷりぷり怒りながら受付の席に座っていると、眉が二つに割れた赤髪長身の男が、参加用紙を差し出してきた。
「これ。」
旅の剣士姿のその男子は、不機嫌なのか睨むようにリコを見ている。
「あぁ、参加希望ね。了解よ。えっと、火神大我クンね。じゃあ、このハチマキを持って入場して。頑張ってね。」
「っす。」
火神はリコから赤いハチマキを受けとり、競技場に入場していった。
『ふーん…火神クン…か…』
リコは、火神の後ろ姿を見て、舌舐めずりした。
しかしその時、気が付かなかった。
もう一枚の参加用紙が提出されていることに………
《参加申し込み:黒子テツヤ
追伸、白いハチマキ頂きます。》