第11章 11章
うわぁわたし京治の前でいつも通りのことやってしまった
恥ずかしい
しかも寝起きの顔見られたし
京治が何時に来てもいいように七時には起きようと思ってたのに
夜の青城のみんなからのLINEの攻撃がうるさくて携帯の電源を切ってしまった
はぁ……もうちょっと後で言うんだった
すごい後悔してる
そんなことより京治に寝起きを見られたことにより
恥ずかしくて喋れない
わたし今すごく緊張してる
『京治、わたしのこと嫌いになってない?』
こんなこと聞くの漫画とかで読む重い女の子の典型例だってわかってるのに
めんどくさいことを聞いてしまう
赤「なんでそんな心配してるの」
呆れられた顔をしてると思ったのに
京治の顔が優しくて
そうだ、京治なら大丈夫だって思ってくる
『…京治ってなんかすごいね』
赤「どういうこと?」
『わたし昨日、徹先輩のこと好きって言ったけど
今全然そんなこと思わない
いま、頭の中京治でいっぱいだから』
徹先輩のことがあってから
初めて昨日徹先輩のことを考えずに眠れた
本当にありがとう京治
そう言って笑うと京治が珍しく顔をそらした
『ははっ、京治可愛い』
赤「……俺一応先輩なんだけど」
『だってわたしと京治は――』
いとこだから
そう言おうとした言葉を飲み込む
きっとこの言葉はわたしのことも京治のことも苦しめてた言葉だから
『付き合ってるんだからそんなの関係ないよ』
そう言って笑う
赤「……奈々ってほんとに昔付き合ってた人いないよね?」
『いないよ、京治が初めて』
赤「だよね」
京治が少し考えてる様子をみせる
なんだろう
あ……
『付き合うの初めてだけど
京治にめんどくさがられないように頑張るね』
赤「はぁ……そういうことじゃない
それに、奈々はそのままが一番可愛いよ」
……こんな事言われて照れない人はいるんだうか
『もう無理、この感じ耐えられない!!
はやく勉強しよう!!』
なんか緊張感に耐えきれず勉強を始める
京治も少しだけ笑って勉強を始める
……けど、京治のシャーペンの動かし方だったり、すべての動作が気になって勉強にならない
今までこんなことなかったのに、どうしよう