第11章 11章
赤葦side
今日は奈々と家で勉強する予定だ
昨日の事夢じゃないよな…?
なんて自分らしくないことを考える
別に奈々と時間を決めてるわけじゃないけど
10時に行ったら起きてるだろうと思い用意を始める
昨日は家に帰ったら木兎さんに電話をしたら
自分のことのように本当に喜んでくれて嬉しかった
木兎さんを見てて奈々のことを好きだと思ってる
なんて思ったこともなかったから
中学2年の頃に相談してしまった
それ以降木兎さんは俺の相談に乗ってくれて、
奈々にもそれっぽい雰囲気を全く出さなくて
バレー以外は全くダメだと思っていた木兎さんが、以外にこういうことで頼りになって
本当に感謝している
奈々が青葉城西高校の先輩にタメ口で話してるのを知った時に
そんなに親しく話しているのに嫉妬して
俺は奈々に敬語を教えた
完全にやってることは子供みたいなことだって自分でもわかるけど
奈々に関してはどうもうまくいかないことが多かった
部室に奈々が閉じ込められた時も
迎えに来た及川さんやほかの先輩たちも素直に羨ましかった
あぁ、こんな事考えてる場合じゃなかった
いつの間に時計は10時を過ぎていて
急いで奈々の家に向かう
……奈々が10時に起きてるなんて
俺の考えが甘かった
奈々の母親に挨拶して部屋に入る
そこには無防備にいつも通り可愛い顔で眠っている奈々
子供の頃から見慣れてる寝顔なのに
彼女だと思うと変な感じがしてしまう
自分が変なことを何もしないうちに
奈々のことを起こす
赤「奈々、おきて?」
『んー、けーじ?……まだ眠い』
そんなこと言いながら布団にまた入る奈々
こんなことまで可愛いと思う
赤「ねぇ、奈々おきて」
『やだー』
そんなやりとりを10回くらいした後に
奈々がいきなり起きる
『……彼氏に変なところ見せちゃったごめん
可愛い彼女でいようとしてたのに』
赤「俺にそんな気を使う必要ある?
全部知ってるし」
『まぁそうなんだけど』
赤「そのままで普通に可愛いから大丈夫」
たぶんバレてないけど、俺今緊張してる