第11章 11章
しばらくたって泣き止んだわたしが顔を上げると
京治がほんの少しだけど困った顔をしてて申し訳なかった
『ごめん』
赤「なんで謝るの?」
『いきなり泣いてみんなに見られたし』
赤「まぁ、びっくりしたけど
奈々に驚かされるのはいつものことだから」
優しく笑う京治
「あ、あの赤葦が笑ってる…」
「明日雪降るんじゃねーの?」
そんな京治が笑うの珍しいかな?
わたしと光太郎といるときはよく笑うのにな
木「よぉ奈々!久しぶりだな!!」
『光太郎久しぶり!元気だった?
まぁ聞かなくてもわかるわ、元気だね』
木「奈々おまえなんか悩んでんの?」
は?あってまだ会話一回くらいしか交わしてないのに
それいきなり聞く?
ほんとこの人の変に勘がさえるのには勘弁して欲しい
『なんで?』
木「人前でなくの珍しいじゃん」
『まぁいいじゃんほっといてよ!』
「じゃあ俺ら邪魔みたいだから今日は帰るわ
今度おまえらその子のこと紹介しろよ」
そういって二人以外の人たちはさっていく
『あれ誰?』
赤「あっちからしたら奈々が
あれだれ?っていう状況だったからね」
もう、京治は光太郎にはめんどくさくなたからツッコミを入れないけど
わたしにはつっこんでくれるから好き
なんかお笑い芸人みたいな事言ってるけど
木「アイツらバレー部の仲間なんだよ!」
バレー部の仲間か
『へ〜楽しそうなメンバーだね』
木「ん?奈々も部活たのしーんだろ?」
『まぁ、楽しくないこともないけど
最近ちょっとあって…
まぁいいじゃん!早く家帰って遊ぼ!』
木「おー、あかーしもくるよな?」
赤「俺テスト勉強があるんで――」
『京治、帰れると思ってないよね?』
京治は0.5秒くらい何かを考えてたけど
わたしには到底理解出来ないことだろう
赤「わかった」
木「そうは決まれば話は早いな
よしじゃあ、まずはとりあえず一旦帰って奈々んちに集合な!!」
そう言って笑う光太郎の笑顔は
いつもだけど見てる人を楽しくさせる笑顔だよね