第10章 10章
『なんで敬語なの?』
西「え、大地さんと普通に喋ってるんで
三年生かと思ったんですけど違うんですか?」
『あーごめん
わたし青葉城西高校のマネージャーの1年の神咲奈々』
西「え、1年!?」
『うん、敬語苦手なんだよねごめん』
西「そういうことな!
全然いいぜ!よろしくな奈々!
俺は烏野の2年生、西谷夕だ!」
『うん、よろしくね夕先輩!!』
すると夕先輩は目を輝かせる
西「もう一回言ってくれ!」
『え、夕先輩』
西「…奈々!こんどアイス奢ってやる!
なんてったって俺は先輩だからな!」
夕先輩はニコニコ笑っている
これ前もどっかで見た光景だな
西「そういえばさっきトーナメント表の前で
何か絡まれてたよな!大丈夫だったのか?」
『なんか白鳥沢が優勝だろ、って言ってたから
青城も強いけど!って言っちゃったんだよね』
西「ははっ、お前すげーな気に入った!
旭さんもこのくらいすごくなってくださいよ」
そう言って隣にいる東峰旭先輩を見る
東「ははっ…」
よし、夕先輩とも友達になれたと思うし
ここで東峰旭先輩とも友達になろう
西「旭さんも奈々に挨拶したらどうですか?」
東「あぁ、えーっと
烏野の3年の東峰旭です
よろしくね」
なんか見た目とのギャップがひどい
もっと怖い人だと思ってたのに
『うん、旭先輩よろしくね!』
西「奈々!旭さんはうちのエースなんだぜ!!」
『エース!?うちのはじめ先輩だよね?』
西『おう!カッケーだろ!?』
『エースなんだ!
でも、前の練習試合の時いなかったよね』
澤「あーそれはちょっとあってな…」
これきっと触れちゃいけないやつだ
話を変えなきゃ話を変えきゃ…
『あ、旭先輩って5年留年してるんだっけ?』
思い浮かんだのがこれだった
大地先輩と夕先輩が笑い出す
澤「ほんと試合の度に年数が増えてくな」
西「次の試合は6年って言われるんすかね」
なんて旭先輩をからかってる
当の本人は少し凹んだ顔してた
…この話題もまずかったのかな
なんかごめん旭先輩